tohryufd’s diary

消防クリエイターとしての奮闘記

藤龍消防便り第54号

藤龍消防便り(とうりゅうしょうぼうだより)🚒第54号🚑2023年9月5日👨‍🚒

毎年思いますが・・・🤔
気が付けばもう9月ですよ😮
ホントに1年1年が早い😅
1日1日を無駄にはできないとつくづく感じます。
9月1日が防災の日ということで、避難訓練があちらこちらで開催されますし、防災グッズや非常食が再注目され、売り上げが軒並み上がるそうです。
でも☝️
私にいわせるとこれらはすべて「健常者が健常者による健常者のための」です。
せっかく障がい者目線での消防活動をしているので今号では障がい者目線での防災について語ります。
<避難所>
地震などの大規模災害では、残念ながら多くの犠牲者が出ます😞
そのなかでも、運良く助かっても、その後、避難所での長い避難生活が待っています。
避難所生活は健常者の方々でもさまざまな不便を強いられるのに、私たち障がいを持つものにとってはさらに不便を強いられます😓😓😓
さまざまな方々が長い間、共同生活をしていく上でのいざこざも起きます。
障がいに理解を示し、暖かい目で見守っていただける方々ばかりとは限りません。
障がいに対してまったく認識がない方々もいることも事実て、中には明らかに不快感を示して、嫌がらせをしてくる方々も極々一部いらっしゃいます。
こういったトラブルを回避するために福祉避難所や福祉避難室があることはあります。
しかしながら、この福祉避難所も障がいを持つものにとっては快適とはいえません。
全部が全部とはいいませんが、障がいを持つものやお年寄りは病人扱いにすることもしばしば。
元気なのにも関わらず、何かにつけてバイタルチェックをしていますし、夜寝てても必ず巡回に来ます。
心配なのはわかりますが、なかには私のようにあまりかまってほしくない方々もいるので、この辺は個々の状態に合わせた支援をしていただきたいとは思います。
それでいて、こちらがホントに支援してほしいことにはあまり支援をしてくれない。
まさしく「違うだろ❗」と叫びたくなります。
行政ももう少し障がいを持つものの話に普段から耳をかたむけることをして欲しいとは思いますよね😓
支援する方々も忙しいとは思いますが、一方的に押し付ける支援ではなく、じっくり話を聞いてから支援をすることを心がけていただきたいと心から思います。
「これはこうでいいですね❓️」ではなく「これはどうしましょう❓️」という具合に☝️
<不便を感じることとは>
私を例に上げると、私は言語に障がいがあるため、相手に伝えるということが非常に困難です。
今でこそ、スマホ(言語支援アプリ)を使って巧みにコミュニケーションが取れますが、有事の場合は話は別です。
充電が切れたりスマホ自体が壊れてしまえば言語支援アプリは使えません。
手をケガしてしまえば、スマホの操作が困難。
こういう時に役に立つのが「文字盤」です☝️
文字盤ならひらがな五十音と数字を書いた用紙さえあれば、多少時間はかかりますけど、意思の疎通は可能です。
うまく伝わらずに勝手な解釈をされることにより、思わぬトラブルが発生したり、お互いにとってもストレスとなり、良好な関係が保てなくなります。
また、健常者の方々にも、苦しくて声が出ない時にも有効的。
私はこの文字盤の普及にも力を入れています。
食事面でも、私はお箸を使えません🥢
日本はお箸の文化なので、当然食事の際はお箸しか出てきません。
その度に「すみませんが、スプーンとフォークをください🥄」と伝えなければなりません。 
勘のいい方なら「スプーンとフォーク持ってきましょうか❓️☺️」と察してくれますが、ほとんどこういう方はいません😓
これをお箸ではなく、最初からスプーンとフォークにする☝️
極端な話、スプーンとフォークなら、誰にでも使えます。
そこで、お箸のほうがいい方はお箸をお願いする、もしくはお箸・スプーン・フォークを最初から3点セットにして出す。
毎回のことですから、周りもお互いを認識すれば「もしよろしければ私、スプーンとフォーク使わないので、お箸と交換しませんか❓️☺️」とコミュニケーションのきっかけとなり、お互いを理解することにもつながります。
これが発想転換です💡
また、紙コップや紙皿は使い捨てができて便利かもしれませんが、これも健常者目線👀
私の場合、力加減がコントロールしづらく、ぐちゃっとつぶれてしまう。
紙皿にしろ、同じ理由で食べづらい。
備品の数量で難しいこともありますが、2つぐらいに重ねていただけると強度が強くなりつぶれにくくなります。
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さらにストローとの併用により、より飲みやすくなります。
このことは当事者でないとわからないことです。
食事をする時にも気遣いは必要となってきます。
私は正直なところ、食べ方があまりうまくありません。
食べ物をこぼしたり、変なところに入ってむせることもしばしば。
となってくると、やはり周りの目が気になります。
特に子供たちは無知な故に奇妙な顔でじっと見てきます。
周りの大人が察して注意をすればいいのですが、最近は自分の子供を叱らない親が多いため、見て見ぬフリ。
たまに「あの人は身体が悪いの。かわいそうだから見てダメ🙅」と露骨な注意のしかたをする方も見られます。
これはかえって逆効果☝️
注目が集まる原因となります。
この時の気遣いは柵などの仕切りで周りの目を気にしないでいいように囲うこと。
段ボールでもすぐに作れます。
柵で囲うことにより飛沫防止になり感染症も防げますし、お互いのストレスも軽減できます。
<まとめ>
まだまだたくさんあります。
防災グッズにしても障がいを持つものにとってはほとんど使いづらい。
テレビで役に立つサバイバル法とかの特集とかを報道しているのですが「これを私たちにやれといわれても・・・。」と困惑するものばかり。
はっきりいいますが、いい加減にしてください❗
世の中、健常者ばかりとは限らない❗
もう少し障がいを持つものにも目を向けてください❗
早く気付いてください❗
いずれにしても「障がい者に使いやすいものは健常者にも使いやすい」
これを理解していただかないと先には進みません。
とある消防局の動画に燃えている建物から脱出する方法というものがアップされています。
その動画の内容はベランダから腕力だけで降りて脱出するもの。
私、これ見た時に目が点になりました😐️
これって大人の男性しかできませんよね🤔
当然、消防士ならこんなことは朝飯前🍚
でも・・・。
女性は❓️子供は❓️お年寄りは❓️障がい者は❓️
「こんなんできるかあ💢」
これを市民を守るべき消防が提唱していいのでしょうか❓️🤔
どのような理由でこのような動画を作ったのか私には理解不能です。
仮に子供たちがマネをして転落でもしたらどうするのですか❓️
てな訳で、私は「伝える消防士」として誰もが安全で安心して暮らしていける街。
いざという時に誰もが困らない環境にしていくために、これからも微力ながら尽力していく次第です☺️
それではまた「次号で」☺️
バイバイ👋

藤龍市消防本部初代消防長
消防司令長
消防クリエイター
伊藤龍一